徒花プロジェクトは現在絶賛レコーディング期間なのですが、キーボード越智くんからコラムのお題を頂きました。「うどんと蕎麦」についてだそうです。彼もなかなかに疲れているようです。何はともあれ、お題について書いてみたいと思います。

 これも遠い昔から議論されているかとは思いますが、うどん派か? 蕎麦派か? これは僕が語るにはあまりにも高尚なテーマですが、コラムをお読みの皆様はどちらがお好きなのでしょうか? 僕は完全なるうどん派です。何ならほぼ毎日、夕ご飯にうどんを食べていますよ。美味しいし安い。それに調理のバリエーションが豊富であること。うどんを発明したのは一体どんな素敵な人物なのでしょうかね。

 

 徒花プロジェクトを始めたばかりの頃、僕は一週間掛けて四国を一周一人旅してきたことがあるんです。その時に、香川で食べたうどんはどれも美味しかったな。かけうどん()一杯130円、こんなにリーズナブルな食べ物ってあんまりない。ハンバーガーとかおにぎりとかと変わらない値段。ちなみに釜玉うどん()は一杯180円。香川の人は本当にうどんが好きで、関東の人が牛丼屋さんで朝ごはんを食べるみたいにうどんを食べているのです。うどんスタンド(丸亀製麺や花丸うどんのようなスタイルのお店)はチェーン店でなくても朝7時から営業していて、しかも早朝から混んでいる。僕は香川に三日間ぐらい居たのですが、その間に11回食べたと思う。しかも全部違うお店で。それくらい飽きない美味しさがあるのです。あれ? なんかうどんの肩ばかり持っているような気がするなあ。2016年の10月もやっぱりうどんにハマっていて毎食食べていたら4キロも太ってしまいました。そんなわけで、僕はうどんに一票。

 

 じゃあお前は蕎麦を裏切るのか? というと、「そんなわけはございません。蕎麦だって大好きなのです。信じてください」としか言いようがないですね。ざる蕎麦を啜る喜びはこの上ないのです。あの喉越しとつゆの味、これはジャズで例えるならリーモーガンとベニーゴルソンのハーモニー。それから、山葵と葱と海苔。こちらは往年のリズム隊の様、アートブレイキーとポールチェンバースとボビーティモンズのトリオくらい素敵なグルーヴを生み出しているとしか思えないですね。なんだか「モーニン」を聴きたくなったよ、名盤!

 ほら越智くん、このお題は難しいって言ったじゃないか。