色々書いてきたのですがまとめると、梨をもいだり、借金をしたり、森の仲間たちに土足で家に入り込まれたりして僕が狼狽しているところからのスタートでしたよね。どうぶつの森の話は今週で終わりにします。
 気のいい仲間たちなんです。可愛いリスの女の子とか気の弱い犬の男の子とか。村で彼らを見掛ける度に話し掛けてたんですね。「やあ、なんか用?」「特にないけど暇だったから」「月曜日はゴミ捨て場にものが落ちてることが多いよ」とか「うふふ、どうしたの?」「元気?」「川の上の方にはお魚がいっぱい居るのよ」みたいな当たり障りのない会話をしていたんですよ。それはそれで、今日も村は平和だなあなんて思いながらぼんやりゲームの世界を楽しんでるわけ。
 ある日、犬くんが「ねえ、僕は今日どうしても君の家に遊びに行きたいんだ」って僕に言ってきて僕は「いいえ」を選ぶんだけど、「今日は僕たちが出会ってからちょうど1週間経つからどうしても遊びに行きたいんだ」って強めに言ってくるんですよね。僕には拒否権はなくて、「何時に行けばいい?」って訊いてくるから、僕は仕方ないなあと思いながら現在の時刻を入力したのです。すると犬くんは「今じゃなくて、僕は一回家に帰ってお洒落をしてから君の家に行きたいんだ」って熱くいってくるわけですよ。面倒だなあと思いながら、適当に12時間後にセッティングしたんですよね。あれくらい押しの強い人間になりたいなあなんて思いながら。なんて自分本位なんだろうあの犬くん。今どき、自分の家に誰か呼びたい人なんてあんまりいないんじゃないのかなあなんて思いながら、一旦ゲームをやめたんですよね、夜になったらまたやろうと思ったんですが、すっかり忘れて犬くんとの約束をすっぽかしてしまったんですよね。やべえ、普通に忘れてた、どうしよう? とりあえず村(ゲームの世界)に戻ろうかなあなんて悩んでもやもやしていたんです。だって、もし村に帰って自分の家に戻ったら犬くんが自分の家で待ってたり、めちゃくちゃ怒ってたりしたら、耐えられないなあと思って、僕はそのままどうぶつの森のゲーム自体を止めてしまったんですよね。せめて疑似的にでも静かに暮らしたくて、このゲームを始めたのに、借金をし、一生懸命働いて、人間関係にも行き詰まり……。こんなの僕が望んでたのとちがうじゃんって感じでね。
 この話をね、メンバーにしたんですよ。そしたらギターの谷口くんが「AIに気遣ってんの?」って言われましたよ。そしてありがとう、森の仲間たち、3週間もこの話してたよ。