さて、三週に渡っての嫌われそうな話なんですが、今回で終わりにしたいと思います。前回は演者目線でライブハウスのあり方について考えてみました。僕はどうして、こんなことを書いているのかと言うと、とあるバンドの復活がきっかけなんですね。

ELLEGARDENというバンドが10年ぶりに復活するみたいなんですが、その復活ライブのチケットが2900円だそうでして。僕はELLEGARDENはちゃんと聴いたことないんですよね。流行ってた頃にはジャズ狂いになっていたので。CDのジャケットは見たことあります、スパゲッティ食べてるジャケットね。で、そのELLEGARDENはチケットが滅茶苦茶安いと思うんですけど、これは本人たちの意向で「チケットはCDよりも安く、ツアーTシャツ(1500円らしい)はチケットよりも安く」「ティーンエイジャーが月に何回かライブに来れなければ音楽自体が廃れる」「こんなにチケットが高いのは日本だけ」等のニュアンスの発言があるみたいです。良かったら調べてみてください。

 僕は、この話を知りまして非常に感銘を受けたんですよね。ああ、本当にその通りだと。本来は5000円~8000円くらい取れるし、誰も文句言わないクラスのバンドだと思うんですが、そういう素晴らしい人が2900円でライブをやってくれるわけです。それを知って、なんだか僕は自分が恥ずかしくなってきて、自分の頭で考えないで他人に言われた他人に都合のいい条件でいいように使われているのは止めようって思ったんですよね。30分で2000円お客さんから取るのは、やっぱりなんか違和感ありまして。経済的に余裕がある人、30分でもいいから演奏観たいって人は滅茶苦茶ありがたいのでいいんですけど、これから出会う人、ずっと応援してくれてる人、お金のない若い世代の人が気軽に楽しんでくれるようなイベントが増えて欲しいし、自分が企画するならそういうイベントにしようと思ったのです。考えることを止めちゃいけないですよね、しきたりのようなものに捕らわれないで新しいことを提案していけるはずですもんね。

 最近ですと無料のフェスなんかで、僕たちより格上の素晴らしいバンドをたくさん見ることが出来るし、ジャズフェスなんかにも有名人はたくさん来ますし、人々の楽しみ方やライフスタイルは多様化しています。配信サイトや動画サイトで音楽は無料で簡単に聴くことが出来ます。SNSでアーティストとか簡単に連絡が取れます。経済成長は見込めず、一人一人のお小遣いは減っていることでしょう。こういう時代のビジネスモデルについて一度考えてみる必要があるのではないでしょうか?
 ネットニュースかよ!また来週。