日付が変わってしまいましたが本日はコーラス録音の二日目でした。6時間で5曲のコーラス、パート数はそれなりの数になり、サウンドはさらに豪華に仕上がって参りました。残すは編集作業のみで、早く皆さんのもとにCDを届けたい気持ちと、終わったそばから、もう歌入れをしたい気持ちになっていて、そうだ、新曲も作らなくちゃなんて気持ちになったりもしています。というわけで今週は、僕はいったいいつから歌を好きになったのか? というテーマで掘り下げてみたいと思います。
正直、小学生とか中学生だった頃、歌はあまり好きじゃなかったような気がします。なんというか、無理に唄わされるでしょ? 合唱コンクールとか。音楽が好きなのか歌が好きなのか行事が好きなのか分からないけど、とにかく女の子とかクラスの代表みたいな男の子に「もうちょっとちゃんと唄ってよ」的な注意を何回もくらったような気がします。学校の先生にも「大きな口を開けて大きな声で背筋を伸ばしてしっかり」的な激励をされたりね。小学生の時は『朝の会』とか『帰りの会』っていうホームルームみたいなのがあって、そこでまた歌を唄うのはイケてるんだかイケてないんだか分からないけど、とにかく女の子が「帰りの会のときに皆で歌を唄いましょう」的なことを言い出して、合唱イベントが始まったりとかして、とにかく「歌=不自由」っていうイメージでした。ところで、帰りの会で歌を唄いたがった女の子たちは本当に歌を唄いたかったのかな? 合唱コンクールで泣きそうになりながら「皆で頑張ろうよ」と言った女の子は本当にそうしたかったのかな? 「卒業だし昼休みに練習して、先生に歌をプレゼントしよう」とか言ってた子は本心から提案したのかな? 唄うという行為には、とにかくこういう強制的なムードが付きまとっていて、それがとても嫌でした。昔の僕は我慢強かったなあと思います。椅子を蹴り飛ばして先に帰ったりしなかったですからね。というか、それが出来なかった。今なら出来るのにな。惜しいことをしたなあ。
今になって僕が思うのは結局のところ、真面目に唄ってもクソ寒いし、下を向いて唄わないのもクソ寒いし、消極的に唄うのもクソ寒いし、椅子を蹴り飛ばして帰るのもクソ寒かったんだと思います。誰にも何処にも逃げ場がなかったんだな、きっとそこにいた全員。歌というか、なんかもう全部が不自由だったのかもしれないですね。この文章を書きながらゾッとしてきましたよ。今でも僕にとって歌は不自由なものです。メロディ、リズム、コード、ピッチ、アンサンブル、ブレス、ニュアンス、そういった要素にがんじがらめに縛られながら、これらの要素からふと抜け出した一瞬の透明と自由が僕は好きなのです。今週は皆さんをゾッとさせてしまいましたね。悪しからず。
いよいよ、明日はオーディションライブです。応援していてくださいね。
6月11日(日)東高円寺U.F.O CLUB
チケット2000円+1ドリンク
徒花プロジェクトの演奏は20時~