さて、特に脈絡もないのですが、ファミ通“平成のゲーム 最高の1本”に僕の大好きな『クロノトリガー』が選ばれたようです。『クロノトリガー』が選ばれてしまうのはまあ、当然と言えば当然なのですが、ドラクエシリーズだとかファイナルファンタジーシリーズに負けず、他にも三十年間の面白いゲームに負けずよくぞ一位になってくれた、という嬉しい気持ちで、その魅力について書いていけたらと思います。僕はクロノを小学生の時にプレイして以来、だいたい三年に一回はプレイしていますね。それで、同じところで泣いてるってわけです。三年すると結構忘れている部分もありますし、三十時間もあればクリア出来る丁度いいサイズの作品なのも魅力的ですね。じゃあ、なんで未だに名作として語り継がれているのかを考えていきたいと思います。

 クロノには少年の好きな要素が全て含まれてるように思います。例えば、時間を旅する、勇者を仲間に出来る、地球の為に戦う、とかですかね。あとは恋愛の要素がある、というのが僕にとっては滅茶苦茶大きいのです。物言わぬ主人公、クロノの目線で見るヒロイン、マールの可愛さですね。ここに物語のカタルシスがあるのです。クロノと仲間たちが地球を救うというのがメインプロットになるわけですが、同時に、揺れ動くマールの心を救っていくお話でもあるんですね。マールの台詞は滅茶苦茶可愛いのは勿論、胸を刺すような一言もあって、口調やキャラクターも相まって、むしろ大人になってから惚れてしまいましたね。だから、僕はマールの台詞が読みたくて何度もこのゲームをプレイするのかも。エンディングまで見ると、本当にいい小説を読んだり、映画を観た後のような爽やか
な喪失感を味わえます。他にもですね、魔王がラスボスでなかったり、幼馴染と冒険出来たり、面白くなる要素が短い時間の中に詰め込まれているんですね。悪役もただ悪いヤツってわけではなくて、どこか憎めないキャラクターであったり、悲しい背景があったりするんですね。そして、時を超えて冒険するのがメインになるので伏線が沢山あるんですよ。そしてその全てを物語の後半で気持ち良く回収してくれます。結局はストーリーが滅茶苦茶いいって話です。

 結構古いゲームなのにこうやって語り継がれているのは、『クロノトリガー2』が出ていないからでしょうね。僕が一番好きなのは、やっぱり死の山に登る時ですね。小学生の時にどきっとしたシーンで、大人になった今は号泣してますね。あとはやっぱりエンディング。もし、まだやってない人が居るなら絶対やってほしい。もしくは三年後に僕がプレイするのを見ていてほしい。熱くなっちゃった。ご機嫌よう。