いよいよ二月も最終週ですね。少しずつ暖かくなってきたような気がしなくもないくらいの季節ですね。暦上はもう春なんですよね。徒花プロジェクトは土曜日はお馴染みの新宿カールモールにてザ・ピューリッツァーズとのツーマンライブでございます。編成が似てるからどちらも楽しめるかと思います。
さて、今週は作詞の仕方について質問があったのでちょっと書いてみようかと思います。「どんなふうに作詞してるんですか?」って質問だったんですけど、僕にも良く分からなかったんですよね。というわけで、その行程を紐解いていきますね。
僕は曲先(先に作曲するタイプ)なので、まず作曲をします。メロディが決まるとその曲の雰囲気だったり、主張だったりが少しずつ掴めてみます。何だったら、サビだけは歌詞が入れられたりしちゃいますね。多分、作曲段階で出てきた言葉は一番合う言葉のはずなので、なるべくそのまま残しておきます。一部分しか出てこないことが多いので、とにかくサビから作詞していくようにします。まあ、そう出来ないことも多々あるんですけどね。サビ、Bメロ、Aメロの順で作詞していくのが理想です。締め切りはありません。一番いい語感で、一番いい意味になるように作りますね。どうしても歌詞が書けない時は遠くまで旅に出ます。そうすると絶対に道中に言葉は落ちていますね。まあこんな感じが僕の行程です。
ですが、それだけじゃやってけない。自分の中だけの言葉には限りがありますからね。例えば僕の場合は物語や小説から言葉や世界観を借りてくるって手法を使ったりします。『ライ麦畑で抱き締めて』がそのタイプですね。その他には物語を再構築してしまったりね。二次創作みたいな感じです。『ポワゾン』とか『ブリザードフラワー』がこのタイプですね。こんな感じで他所から借りてくるとか、パロディしてみるっていうのもいいですね。時事ネタや政治のことなんかもどんどん書いてみたいですね。何にしろ、たくさん本を読んで勉強して世界を知らないとそれを言葉にすることは難しいと思います。
最後に、どうでもいいテクニック的な話なんですけど、人は意味が分からないと深いと感じてしまうものなんですよね。これを利用したらいいんじゃないかと思います。今、適当に考えたんですけど「明日雨ならキスをしようよ」とか歌詞で出てきたらなんか深い感じしちゃいませんか? 「君が死んだらバスに乗るから」とか。文の前半と後半が繋がっていないと何か深い感じに錯覚します。要は聴く人に「考えてもらう余地を残しておく」のが
大事なんじゃないでしょうか。リンゴは赤いって書いて共感されても困っちゃいますしね。ではまた来週。