最近はコラムで真面目な話が多かったから、今週は気分を変えてしょうもない話をしてみようかと思います。今週話題になっていたのは「どうぶつの森」のスマホ版がリリースされる話で、このゲームは10年くらい前にDSで出てたやつのリメイクみたいなんだけど、皆様はプレイしたことあるのかな? 僕は少し前に中古で300円くらいで売ってたんでちょっとやったことがあるんですよ。
 ゲームの概要は動物の住んでいる森で仲間たちとのんびり暮らそうみたいな感じで、「おっ、せめてゲームの中では静かに暮らしてみるか」って思って始めてみたんだけど、このゲーム、実際はこの世界の縮図だなあっていうのが僕の感想です。
 動物の森に向かうタクシーに乗っているところから物語は始まるんですね。運転手さんに色々話し掛けられて、森に向かうわけです。何故だか雨が降っていてなんだか怖いことが始まるような暗示をしているように僕は感じたんですけど。村につくとたぬきち商店のオーナーが「君の家は僕が建てたので、君は僕に借金があります。この村で働いて借金を返してもらわなくてはなりません。最初は何をしてお金を稼げばいいか分からないと思うから、僕のお店でバイトしてね」って言われて、憧れの自給自足ライフが始まるのかと思いきや、謎の商店で働くことになるのです。チューリップの苗を植えたり、村の住民にお届け物をしたり、市役所の前の掲示板にお店の宣伝を書き込んだりするわけですね。いくつかのお題をクリアすると、アルバイトは速攻でクビになります。「君はもう一人前だね、村での暮らしを自力で頑張ってね。借金は市役所のATMから振り込んでね」って具合です。
 職を失った僕は何をすればいいのか分からずに村中の梨をもいで回りました。1個100円くらいで売れるんだったかな? それから海辺で貝を拾ったり、虫を拾ったり。それらを全部たぬきち商店に売りに行くのです。そんなこんなを数日続けて僕は借金を完済したのです。借金を返し終るとたぬきちくんが「君の家をリフォームしてもっと広くしない?」と訊いてくるので僕はもちろん断ります。「いや、また今度にするよ」って。すると、たぬきちくんは同じ質問を何度でも繰り返してきます。そうか、実社会と同じで3回断らなくちゃいけないのねって思って「いいえ」を何度か選んだのですが、一向に諦めてもらえないのです。やるなあ、さすが村に一つだけある商店を営んでいるだけのことはあるなあと感心していたのですが、結局、僕はたぬきちくんに無理矢理リフォームされて更に借金を背負っていくのです。仕方ないよね、そうしないとゲームが続かないもんね、とその時の僕は村での暮らしを甘く見ていたのです。後半へ続く。