本当に色々なことを考えて、頭の中で時間とか世界が二周も三周もして、結局のところ答えなんか何処にもなくて。友達とお酒を浴びるように飲んでも、カラオケで悲しい歌を唄っても、家に帰れば一人ぼっちで。学校も仕事も上の空で、恋人のこと以外は全てが無価値なような気がして。ゼロに戻るだけじゃないか、こうやって終わってしまうのはいつものことだし、自分なんかが幸せになれるわけがないって無理矢理に納得させようとしたりしてしまうものだけど。
恋人としての役目が終わっただけなんじゃないかって、青年になった僕はそう思うんですよね。中学生くらいだったら絶対そんなこと考えないんだけど。出会ったときにはお互いに「欠け」のようなものがあって、二人でいればその「欠け」のようなものを補えたわけですよ。二人の関係が成長するにつれて、勿論お互いも人間として何かしら成長したり、環境が変わっていく中で、満たし合うことが出来なくなっていく。それは自然なことのような気がするんですね。癒されるけど、ドキドキはしなくなっていくとかが例だと思うんですけど、要は「欠け」がなくなってきてるんですよね。カチャっとはまらない。一人の恋人に全てを満たしてほしいなんて思うのは傲慢だし怠慢なのかも、なんて今なら思えますけど。

 元の関係に戻りたいと思うこともあるけど、これはきっと上手くいかない。実際に自分の人生では上手くいったことがないですね。なので、僕は「一度壊れたものは二度と元には戻らない」というのを自戒としていますけど。人間関係は割れたグラスと同じで、結局は無理してそばに居てもぎくしゃくしちゃうんじゃないかなあ。もしかしたら、新しくそこから関係を築ける人もいるのかもしれないけど。僕は、またいつか喪失してしまうんじゃないかと思って、きっと上手くやれないな。
ゼロに戻ってもいいんだと思う、そこに至るまでの過程は消えないし自分だけのものだから。それに、現状のみで善し悪しを判断するのは時期早々だと思うんだよね。その人と出会えたことが本当に良かったのか悪かったのかは死ぬ直前まで分からないし。それに、二人とも生きているわけだから、また巡り会ったり連絡したりする日も来るかも、終わったようでいて終わってないことって、結構ある。

 僕は友人を励ましたくて、このコラムを書き始めたんだけど、なんだか自分を慰めてるみたいな文章になってしまったな。台風だから雨はしばらく止まないだろう、午前2時だから夜もまだ明けないだろう。それなりに悲しんだら、自分で立ち上がるしかないのだ。生まれたての馬のように。また来週。
  P.S
少し元気になったらガストでも行かないか?山盛りポテトフライとドリンクバーがあれば、結構無敵になれると思うんだ。それか、海辺で夕焼け見ながら泣きに行くのもいいな。そのあとはカラオケでテレサ・テンの『つぐない』を唄ってあげるよ。笑